上田沙織・作
高倉愛・絵

さくら「おじいさん、早く早く！」
今日は大好きなおじいさんとお散歩の日。
さくらはワクワクが止まりません。
おじいさん「おやおや。そんなに嬉しそうな顔をして。」
「それじゃ、散歩に行こうか。」

おじいさん「さくら、見てごらん。」
「ソメイヨシノがきれいだね。」
春の陽気と満開の桜並木がさくらのココロを躍らせます。

ウキウキ散歩をしていると、１本の樹木に向かって
手を合わせている女性と白い犬の姿がありました。
さくら「あの人たちは何をしているの？」
おじいさん「大切な人と心を通わせているんだよ。」

おじいさん「ここはたくさんの人たちの想いがめぐる場所なんだ。ここに来れば、いつだって大切なひとに会えるんだよ。」
さくら「へ～、そうなんだ。」
さくらは分かったような、分からないような返事をしました。

白い犬「ねえ、君はだれとお話しているの？」
さくら「え？誰って、、、」
白い犬「まあいいや。またね！」

散歩に戻ろうとすると、おじいさんは眼鏡を落としてしまいました。
さくらがおじいさんの眼鏡を拾うと、さくら「あれ？おじいさん？」
おじいさんの姿が見当たりません。

そのとき、「さくらー！さくらー！」
さくらを呼ぶおばあさんの声。

おばあさんはさくらを優しく撫でて言いました。
「おじいさんとお散歩していたのね。」

済んだ空と舞う桜の花びらたちが
さくらを包み込みました。

家族になった日から、
楽しい時も、不安な時も、
ずっと一緒だった。そしてこれからも。

ここに来れば、いつだって会える。

『サニープレイス福寿園』は、明治38年より歴史のある すべての方に開かれた共同墓地です。東京23区内ながら静かで落ち着いた環境で、大切なひとと一緒に眠れる最良の永代供養をご提供します。